ヒラとバイト

会社員を辞め主夫になった夫との生活記録&日々の考えの発表

退職後3ヶ月間のこと

いよいよ本題。

10月1日、夫は会社の籍から外れた。

大学にはストレートで入り

卒業後の2、3ヶ月、法学系の専門学校に籍を置いていた夫にとって、

生まれて初めてどこにも所属さない生活の始まりだ。

 

転職かフリーとして本格的に起業(のようなこと)をするか、

やってみたいと言っていたモデルになるか、

あーでもない、こーでもないと

毎日毎日考えていたようだった。

 

実際、有給消化中に転職エージェントで

キャリアカウンセリングに出向き求人情報を提示してもらったり、

夫自身でもネットで求人を探したりしたが、

正直(妻の私から見ても)しっくりくるものは無かった。

 

それもそのはず、夫は性質的に

組織に迎合するいわゆるサラリーマンとはかけ離れた人種なので、

転職エージェントや求人サイトで募集しているような

一般的な企業が要求することと、

こちらが望むこととが合致するはずがないのだ。

 

そもそも、これらのエージェントやサイトに登録するような企業は、

ある程度規模が大きく、均質化されており、

夫のように、「自分でなければ提供できない価値」に重きを置いて

仕事に取り組むような人材は求めていないのだろう。

仮に収入のために自分を偽り入社したとしても、

長くは続かないことは容易に想像できる。

 

妻の私としては、

早い段階から転職は止めた方がよい(止めてほしい)と考えていたが、

大半の男性がそうであるように、夫もまた「企業に就職しない」ことを選ぶのには

かなりの勇気を要したようで、最後の方まで「就職する」選択肢が

夫の中では残っていたような気がする。

 

退職後の3ヶ月弱は、私の仕事が終わった後、

夫がその日考えた今後の事を聞くことが毎日の日課となった。

日々考えが変わるので、人の話を聞くのが苦手な私には大変な作業だった。

 

この時期、夫は今後の自分について、

嫌というほど考え、悩んだんだと思う。

退職後6ヵ月経った今だからこそ、明るい表情になっているが、

最初の3ヶ月間はそれはもう、暗かった。